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Team on Air

🗣 スクラムフェス三河 2022 参加レポート

2022/09/30 00:00

こんにちは、Team on Air 開発チームの @kayamasato です。この投稿は、2022 年 9 月 16 日 と 17 日に開催されましたスクラムフェス三河の参加レポートです。

スクラムフェス三河とは

公式サイトには以下のように謳われています。

スクラムフェス三河はアジャイルコミュニティの祭典です。 スクラムはプロダクト開発における技術やプロセスだけでなく、そこで働く人やチーム、組織にも価値をおきます。この祭典はエンジニア、デザイナー、QA、SM、PO など定められたロールに関係なくプロダクト開発や運営に携わる全ての人が交流し、学び合い、楽しむことができます。

— スクラムフェス三河 Concept

1 日目にキーノート、2 日目にセッションがあり、終日参加させていただきましたが、学びのあるとても充実したイベントでした。本稿では、紙幅の都合もあり、初日のキーノートの概要と感想をお話しようと思います。

キーノート『違う人材の共創が世界を前にすすめる』

キーノートは、株式会社デンソーにお勤めでスズキマンジ事務所の代表もされている鈴木万治さんが『違う人材の共創が世界を前にすすめる』というタイトルでご講演くださりました。

鈴木万治さんは『奇跡は心地よいゾーンの外にしかない』という信念のもと、「キツイ方・変化が大きい方を選ぶ人生」を選択してきたと言います。だからこそ鈴木万治さんは「違う人材」とたくさん混ざり合い、時にはぶつかりあい、そうした中でイノベーションを持続することができたのだと思います。

違う人材の代表として、まず、ハッカーとスーツについて言及されていました。「ハッカーは正しいことを雑にやる、スーツは間違ったことを綿密にやる」です。これは、会社であれば役員と従業員かもしれませんし、部署ではマネージャーとメンバーかもしれませんし、スクラムチームであればプロダクトオーナーとデベロッパーかもしれません。また、既存事業部署と新規事業部署の対立も、違う人材同士の対立として見ることができるそうです。

違う人材というのは、つまり異なる価値観と文化を持っているのだと鈴木万治さんはおっしゃいます。違う人材の同士の相互理解のためには以下の 3 点が重要とのことです。

  • 共通感覚
  • 後工程はお客さま
  • 守破離

共通感覚については、イーロン・マスクさんのロケット製造のステップを例に挙げていました。イーロン・マスクさんと製造部門との間の対立は、技術的な共通の理解を基盤とすることで、価値観や文化にとらわれないコミュニケーションが可能になったのだということです。

後工程はお客さまについては、後工程がどのようなことをどのようにするのかを考慮した上で前工程を行なうことで、全体を最適化することができるのだというお考えでした。これは前工程と後工程の対立を解消した例ですね。

守破離については、変化が大きいこの時代においては強みと弱みがすぐに逆転してしまい、そもそもの対立が持続的ではないんだと僕は理解しました。現代は、経験を積み上げていたらいつのまにかその経験がタコツボのようになって自分を閉じ込めてしまうような、そんな時代です。違う人材間の対立自体も過渡的なものすぎず、どちらの価値観も文化も相対的なものに過ぎません。そのことを理解して守破離を実践していくことが相互理解に必要なのです。

これらの相互理解のプラクティスを実践するための合言葉として鈴木万治さんが最後にご紹介くださった言葉は「殻を破って異物を飲み込め」でした。これはつまり、生物としての根源的なレベルで相手に歩み寄れということなのでしょう。

僕はこの鈴木万治さんの講演を聞いた時、フランスの哲学者であるジャック・デリダの考えである「無条件の歓待」を思い起こさずにはいられませんでした。「殻を破って異物を飲み込む」というのは歓待です。もしかしたら、そのせいで死んでしまうかもしれないような命がけの歓待=無条件の歓待なのです。

鈴木万治さんの話の興味深いところは、これを「共創」と結びつけて、ご自身の豊富な経験を論拠として、イノベーションのための歓待としてまとめた点です。 ご講演を聞いた後、なんだかとてもわくわくして、「早くどこかと対立してみたい」と思わずにはいられませんでした。

終わりに

さて、そんな対立をのりこえたチームはスクラムが捗りますね。よろしければ Team on Air を導入して、チームやメンバーの状況を「聞ける化」してみるのはいかがでしょうか。ただいま、絶賛ベータテスト中です。ダウンロードいただけると嬉しいです。